御社地天満宮

お知らせ

ご挨拶

三陸御社地天満宮 竣工式並びに御神木記念植樹祭にあたり

 江戸時代において、菊池祖睛は、自らの修行の場「東梅社」を創建しました。人々は神仏に関する様々な教えに学び、また祖睛は多くの言葉を残しています。その遺徳を大事にしてきた往事の人々は、敬意と親しみを込めて「御社地」と呼ぶようになりました。
また、弟子たちや関係者の努力もあり、形を変えながらも現代にまで御社地は継承されてきました。

 しかし、あの大震災により、御社地や天満宮が破壊され、貴重な文化財も失われました。

 震災から10年が経過し、人々の生活基盤や防災のための防潮堤などの整備が進み、生業や賑わい創出も計画に基づき完了を迎えています。
けれども、人々の心の復興は、まさに緒についたばかりと言えるでしょう。心のよりどころ、それは人それぞれ思いがあり、その一つの希望として、御社地天満宮の再興を望む声が月日を経るにつれ高まってきました。

 そうした声に押され、町民有志が奉賛会を組織し、元岩手県神社庁長である山田町荒神社名誉宮司、西舘勲氏のご理解とご協力を得て、平成31年3月19日 太宰府天満宮最高顧問 第39代宮司、西高辻信良氏の特段のご配慮を賜り天満宮の勧請が許され、その際、門外不出とされてきた御神木である「梅」の成木も特別に頂戴することとなりました。
どれだけの感謝の言葉を尽くしても尽くしきれないほどであります。

 西高辻氏は、アニメや映画で旋風を巻き起こした「鬼滅の刃」で一躍有名になった、宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ)の宮司も兼ねておられ、多忙を極めておられますが、この度の竣工式にご臨席を賜ることとなりました。
奉賛会としては、町役場並びに町教育委員会と協議を重ね、ご理解を得て、先月30日には鎮座祭を執り行うことができ、このほど三陸御社地天満宮竣工式と御神木の記念植祭を執り行う運びとなりました。

 天神さまとして知られる菅原道真公は「学問・至誠・厄除けの神様」として、私たち日本人の日々の営みの中で身近に感じられてきました。このたびの天満宮勧請により、皆様の日々の暮らしにとって身近な天満宮としてお参りいただければ幸いです。

 これまでの経緯と関係者のみなさまのご尽力に関し三陸御社地天満宮奉賛会一同、深く感謝いたします。

令和3年霜月吉日
三陸御社地天満宮奉賛会
代表責任役員 倉本栄一
 外 会員一同    拝